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 災害の程度にはよる。人間の生命が第一優先ってのはまちがいないが、それでも俺は、人が不安に置かれた状況で、いちばん優先して必要なのは、正確な、しかし大雑把な情報だと思った。詳細すぎるとまずい。それは今回、とりあえず余震も収まり、電気も復帰し、流通もまあ大丈夫、っていう状態になってなお、大量の保存食品を買ってく人があとを絶たなかったことにはっきりと表れてる。あの人たちがなぜあそこまで焦って大量の食料を買い込んでいたのかといえば、それはたぶんテレビ見てたからだ。俺がちゃんとテレビを見たのは、地震の翌日に家帰ってきて、ぶっ倒れるように寝て、目が覚めたあとの深夜のことだ。そこで初めて「やばいことになってる」と思った。実はその前の段階、新聞が店に入荷した時点では災害の規模は把握してた。そのときには「いまの自分にとっての影響度」ということで事態を把握することしかしてなくて「遠からず復旧する」という判断だった。しかしテレビを見てるうちに「もし巨大な余震が来たらどうしよう」と考える人たちの心理がよくわかった。

 今回、確かに売上は上がった(その分損害もでかかったわけだが)が、しかしその売上のかなりの部分が、いちおー事態が収まったあとの「不安に駆られた人々の大量買い」によっている。本気でやばい状態だったらこっちも数量制限とかかけるんだけど、見通しは立ってるんでふつうに売った。だけど、売る側から見てると「それ必要なの?」って思う大量買いすごくあった。別に災害の歴史とか勉強してるわけじゃないんだけど、本当の緊急時にはああいう物資の大量の抱え込みが、均等な配布を妨げるものになるんじゃないかと思う。そして、なぜそんなことになったかといえば、客のほうに必要以上の恐怖心があったからだ。

 わかっておくべきは「いつまでがんばれば生きることに不安がなくなる」っていう情報だ。これがわかって周知徹底されれば、パニックの起きる確率は大幅に下がると思う。俺自身は災害とかに対して非常に鈍感なほうで、それは、いかに震度4か5程度とはいえ、揺れが収まるまでそもそも布団から出ることすらしなかった、みたいな部分によく表れてるんだけど、そういう人間でも「いったいこの状況はいつまで続くのか」っていうことには相当な不安があった。もしこのときに「首都圏の被害はあまり大きくないから、国を動かしてる根幹のシステムはまだ死んでない」っていうことがはっきりわかってれば、ここまで不安にはならなかったと思う。

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http://d.hatena.ne.jp/nakamurabashi/20110313/1299997896

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